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「白浜空港の価値」

 連休中に東京に行く急用ができ、南紀白浜空港から飛行機を利用した。直前の予約だったが、幸い観光客と逆の動きになったので座席は取れた。羽田空港まで1時間。今回は1泊したが、用件によっては日帰りも可能だ。地域に空港があるありがたみを実感した。

 ▼白浜空港は1968年に開港した。ターミナルビル1階の展示室では、50周年を記念した「空港の歴史展」が開かれている。開港当時の様子や滑走路を延長したジェット化空港の建設などが45点の写真や年表でつづられており、本紙の記事も閲覧できるようになっている。

 ▼ジェット化以前の旧空港に就航していたのは国産の双発プロペラ機YS―11。搭乗口からエプロンを通って飛行機まで歩いた。のどかな光景だった。YSの機内は狭く、エンジン音は大きくて、決して快適な空の旅とはいえなかった。しかし不思議と愛着を覚える機体だった。

 ▼年表には掲載されていないが、地元利用者にとって残念だったのは2010年の日本航空破綻だ。当時も東京便は運賃が高く、半額でチケットが買える株主優待券を目的に同社の株式を持った個人・法人が多かった。上場廃止で株券は紙くず同然になり、怒りがいまだに収まらないという人も多い。

 ▼運賃は高いし発着便はまだ少ない。要望はいろいろあるが、航路の維持は搭乗実績があってこそ。地域の翼を育てていくためには利用者の協力が欠かせない。 (長)


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