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「地元の食材」

 兵庫県三田市の住宅街に、いつも行列のできる洋菓子店がある。開業当初はおいしいロールケーキで売り出したが、最近は和の素材を用いたチョコレートの人気も高い。

 ▼その店のオーナーシェフが小山進さん。フランスで最も権威のあるショコラのコンクールで6年連続最高評価を獲得。昨年、ロンドンで開かれたインターナショナルチョコレートアワーズの世界大会では、出品した24作品が受賞。うち4作品が金賞となった。

 ▼世界的に注目されている菓子職人が心掛けていることは、地元の食材を積極的に使うこと。その理由について、同じ兵庫県に本拠を置く食品会社「フジッコ」の福井正一社長との対談でこう述べている。「出合うものの成り立ちや背景を知ることができる。どんな場所で誰が作って、どんなご苦労があってという背景が分かると正しく使える気がします」「味だけでなく食材の背景を知ることが創作につながる。そういう意味でも地元食材は重要です」。

 ▼最高級の南高梅や多彩なミカンを産出し、魚類や海藻類から山菜まで豊富な山の幸、海の幸に恵まれている和歌山県の農家や漁業者にとっても、大いに励みになる話ではないか。素晴らしい地元の食材をもっと洋菓子や和菓子、料理店の献立などに利用してもらえる道を開きたい。

 ▼紀南の優れた産品とそれを生み出す背景を物語として売り出せば、この地ならではの特色ある商品が生まれるだろう。(石)

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