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「内部告発者」

 今週の週刊現代に「朝日新聞と安倍政権のどちらかが死ぬ」の大見出しが踊った。森友学園への国有地払い下げ問題で、財務省が作成した決済文書が書き換えられた疑いがあると朝日新聞が報じたことを伝える記事だ。

 ▼事態は朝日の報じた通りだったから朝日が死ぬことはない。では、安倍内閣が瓦解(がかい)するかといえば、政官複合体の厚い壁がある。それでも私は「内部に情報提供者がいるのでは」と勘繰っている。

 ▼1972年、ニクソン米大統領の側近が民主党本部に盗聴器を仕掛け、それを大統領自身がもみ消そうとして辞任に追い込まれた。ウォーターゲート事件だ。私は在米の特派員で、現地報道する立場だったが、地元紙が連日、極秘情報を掲載し続けた。匿名の情報漏えい者がいたのだ。

 ▼その正体は長い間伏せられていたが、十数年前、事件当時はCIA副長官だった人が名乗り出、その後死亡した。現在、その映画が公開中だ。

 ▼その10年前、イギリスで陸相がソ連のスパイと親交のある売春婦と関係、国家機密の漏出が疑われた。この報道合戦も現地で見たが、陸相が下院でうその証言をしたことで辞任し、与党も次の選挙で大敗した。

 ▼森友学園問題でもきなくさいにおいが漂っているが、政治介入の決定的な証拠が出ない。内部告発が国民の体質に合わないからだろう。政官の混乱をよそに、焦点の安倍昭恵夫人は明るく飛び回っているという。 (倫)


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