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「読書時間ゼロの衝撃」

 学ぶとは「まねてする。見習って覚える」「教えを受ける」「学問をする」ことだという。

 ▼ならば読書は欠かせない。本には、考えるヒントや覚えておけばいいことがたくさん盛り込まれているからだ。人生に決定的な影響を与える場合もあるし、一度は倒れても、また立ち上がる勇気を与えてくれる本もある。

 ▼しかしいまは、1日の読書時間がゼロの大学生が5割を超えているという。全国大学生協連の調査によると、学生の1日の読書時間の平均は23・6分。ゼロと答えた学生は53・1%で、前年の調査より4ポイント上昇した。

 ▼書籍費の平均額は自宅生が1カ月1340円、下宿生が1510円。金額も支出に占める割合も、ともに1970年以降では最低だった。

 ▼あんまりではないか。たとえお金がなくても、大学には図書館があり、そこを利用すれば読みたい本が無料で読める。週末ごとに借り出し、週明けに返却することを習慣にすれば年間50冊は読める。

 ▼それだけでは物足りないというなら、お買い得の新書や文庫を買えばよい。最近の話題作では、鴻上尚史さんの「不死身の特攻兵」(講談社現代新書)や山本義隆さんの「近代日本百五十年」(岩波新書)。それぞれに考えるヒントがどっさり詰まっている。

 ▼そうした本を手掛かりに考えを掘り進めていくと、思考力が養える。それを積み重ねていけば「君たちはどう生きるか」という問いにも答えが出るはずだ。 (石)


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