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「森林とボランティア」

 先週末、大阪市でNPO法人日本森林ボランティア協会の設立20周年記念式があった。大阪、兵庫、和歌山、奈良、滋賀など11カ所の定例活動地を中心に荒廃した森林の手入れを続けている団体である。

 ▼この間、森林大学を33期にわたって開催。785人の卒業生を送り出した。森林インストラクターの資格取得者も約50人に上る。僕も会の趣旨に賛同し、朝日新聞の社説や森林文化協会の機関誌「グリーンパワー」などに何度も応援の原稿を書いてきた。

 ▼しかしこの日は、何となく落ち着かない。設立直後からの会員の一人として、当日の記念講演を引き受けたからである。森林保全の専門知識もないし、最近は森林の間伐などに参加する機会も減っている。週末ごとに熱心に活動している仲間の前で、偉そうなことをいうのは気が引ける。

 ▼けれども、役割は果たさなければならない。和歌山県林業の実情を報告し、原木価格の低迷と人口減で疲弊する山村の暮らしの一端を伝えながら、今後、森林ボランティアに期待されることは何かというテーマで話を進めた。

 ▼一人一人にできることは限られている。けれども、山に入って活動することで、悲鳴も上げられない山村の声を代弁することはできる。山を守ろう、手入れを進めようと都市からも声を上げることが、山村の人々には大きな励ましになる。大いに頑張ってもらいたい。

 ▼そう結ぶと、拍手が湧いた。ほっとした。 (石)



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