AGARAKiiLifeみかんKiiSearch

「止まらぬ人口減」

 元岩手県知事、増田寛也氏の編著「地方消滅」(中公新書)が出版されたのは2014年の夏。「日本は本格的な人口減少社会に突入する」「手を打たなければ、10年に1億2806万人だった日本の総人口は50年には9708万人となり、今世紀末には4959万人、明治時代の水準まで急減する」という国立社会保障・人口問題研究所の推計を基にした論究であり、大きな反響を呼んだ。

 ▼それから3年。和歌山県ではこの警告通りに事態が進行している。10月1日現在、県の推計人口は94万4320人。10年前に比べて7万7255人も減り、調査を始めた1967年以降では最少となった。

 ▼減り幅も大きく、県全体では7・56%。紀南ではすさみ町の22・39%、古座川町の18・39%などが減少率の上位に並び、地域の中心・田辺市でも10・29%に達している。

 ▼他の予測と異なり、人口予測は確度が高いという。いますぐ手を打たないと、それこそ「消滅」が心配される地域も出てくるだろう。国や県、市町村に加え、そこで暮らす人たちが「わがこと」と考え、知恵を出さなければならない。

 ▼東京への一極集中を緩和する。新たな産業を集積させ、定住できる魅力をつくる。子育てのしやすいまちをつくる。成功例を積み重ねて外から人を呼び込む……。各地の例も参考に地域の戦略を練り、実践する時である。

 ▼いま立ち上がらなければ、悔いを千載に残すことになる。 (石)



更新)