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「役所の言葉」

 昨今、県や市の広報資料を見るたびに、ある種の違和感を持つ。例えば「情報共有を図りたい」「情報発信に努めたい」「…を対策する」と言った表現である。

 ▼それぞれ「情報を共有したい」「情報を発信したい」「…の対策を立てる」というのが本来の意味だろうが、それがいつの間にかこうした不自然な言葉に置き換えられ、当然のように使われている。

 ▼残念なことに本紙の記事でも、時折そういう表現がある。編集の責任者として、そういうおかしな日本語は使わないようにと目を光らせているのだが、それでも見落としてしまうことがある。

 ▼言葉は世に連れて変わっていくというが、どうして役所でこのような表現がはびこるようになったのか。これは僕の勝手な推測だが、県政や市政運営への国の影響力が強まり、外部から知恵を借りる機会が増えてきたことと関係があるのではないか。

 ▼一昔前とは違って、近年は地方の自治体に審議会、協議会などと名付けた機関が乱立している。そこで大学の教員や研究者らが発した言葉や中央省庁の役人用語をそのまま使っているのではないか、と思うのである。

 ▼外部から知恵を借りるのはよい。けれども、それを祭り上げ、そのまま復唱するような形で政策にすればいいのか。外部の知恵を参考に自分の頭で考え、地域の実情に合わせて政策に仕上げていくのが本来の姿であるはずだ。そう考えると、この問題の根は深い。(石)


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