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「思い切った発想」

 「効率や収益を高める努力は必要だが、そればかり追求されるとうちはつらい」と、知り合いの農家が嘆く。

 ▼少子高齢化が進み、人口減少が深刻な山間部で小規模な経営を維持していこうとすると、JAや自治体など関係団体の理解と支援は欠かせない。「現地の事情を分かってくれている職員さんが頼り」ともいう。効率ばかり追求されると、特徴のある小規模産地でもあっという間に消滅するからだ。

 ▼だけど、こうした厳しい状況は山間部に限ったものではない。ほ場整備された広い田んぼがあっても、手入れが行き届いた梅林を持っていても、従事者の高齢化、担い手不足に歯止めはかかりそうにない。

 ▼2015年の農林業センサスによると、県内の農業就業人口(販売農家)は約3万8千人、平均年齢64・4歳。05年の調査に比べ就業人口は約26%減り、年齢は3・4歳高くなった。65歳以上の構成比は7・3ポイント上昇して56・8%となり、半数を超えた。

 ▼農林漁業従事者が多い県内では、常に第1次産業の振興策が欠かせない。「そのために、既存の公共施設をもっと生かしたい。例えば、ごみ焼却場の排熱を1次産業の6次化に役立てられないか。夢物語かもしれないが農林水産物の価値を高め、働く場を増やす思い切った対策が欲しい」と知人はいう。

 ▼その通りだと思う。産業振興という側面からだけでなく人口定住・過疎対策の面からも、そんな発想があっていい。 (沖)



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