AGARAKiiLifeみかんKiiSearch

「還暦の車」

 本紙で新車の試乗記を担当して10年。100台を超える車をリポートしてきた。車が好きなので、趣味を兼ねた仕事として楽しんでいる。

 ▼毎月のように新型車が登場する一方、多くのモデルが消えていく。国産乗用車で半世紀を超えて生き残っているモデルはトヨタのクラウン、カローラ、日産自動車のスカイラインぐらいだろうか。

 ▼その中で、個人的に思い入れがあるのはスカイラインだ。誕生したのは60年前の1957年。日産自動車と合併する前のプリンス自動車工業から発売された。2代目のモデルはおとなしい外見だが、レースで活躍し「羊の皮を着たオオカミ」と呼ばれた。

 ▼72年に発売された4代目は「ケンとメリーのスカイライン」として若者のあこがれの的。CMソングが大ヒットし、映像に使われた北海道・美瑛町のポプラの木が一躍有名になった。その木はいまも「ケンとメリーの木」として観光スポットになっている。この「ケン・メリ」と5代目のモデル「ジャパン」を愛車にした。

 ▼試乗記の掲載が始まったばかりの10年前に乗ったのは12代目モデル。詳しく調べていたら、偶然、小中学校の同級生が開発に関わっていると分かった。

 ▼免許を取って以来、十数台の車を乗り継いできた。それらは単なる移動の道具ではない。それぞれの車とともにその時々の思い出がよみがえってくる。私もことしが還暦。スカイラインとともに迎える60歳である。(長)


更新)