AGARAKiiLifeみかんKiiSearch

「地域づくりへの提言」

 インターネットに掲載された一本の記事が目に留まった。「実は大赤字? 自治体アンテナショップ」の見出しで東京都内にある55店を切り捨てている。「家賃の高い場所に売れない商品を並べているだけ」「年間数千万円から数億円の赤字になっている」と指摘している。

 ▼筆者はまちビジネス事業家の木下斉さん。紀伊民報には2001年2月に、彼の記事が掲載されている。当時18歳だった木下さんは株式会社商店街ネットワークの「高校生社長」として田辺市や上富田町で講演した。「大人の考え方を聞くうちに自分の世界が広がった」「商店街の一員として全国各地の商店街を結ぶ組織づくりを思い立った」と初々しい。

 ▼14年には県商店街振興組合連合会の研修会で講演。人口の減少やインターネットの普及による流通の変化により「従来の商売が成立しない。業種、業態自体を変えないといけない」と危機感を募らせている。

 ▼最近の著書「地方創生大全」(東洋経済)では、補助金頼りの地域振興策や返礼品に依存したふるさと納税制度、採算を度外視した中心市街地活性化策を批判。地域振興は採算の取れる事業を民間ベースで積み上げていくことが必要だと強調している。

 ▼木下さんは常に実践を基に発言している。「責任を取らない100人の意見を集めるより、行動する1人の覚悟の方が大きい」「思いつきのアイデアより実践力」という提言には重みがある。 (長)



更新)