和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年05月20日(月)

GWも就活熱く 田辺で企業説明会、和歌山

各企業ブースで熱心に話を聞く来場者(和歌山県田辺市文里2丁目で)
各企業ブースで熱心に話を聞く来場者(和歌山県田辺市文里2丁目で)
 紀南合同企業説明会「Uターンフェアin田辺」(実行委員会主催)が3日、和歌山県田辺市文里2丁目のガーデンホテルハナヨアリーナであった。例年、盆の帰省時期に合わせ開いていたが、初めてゴールデンウイーク(GW)中に開催。来場者数は微増したものの、依然紀南の人手不足は深刻で、各企業がアピールに力を入れた。


 GWでの開催は、転職希望者や帰省が多い時期で、就職活動中の新卒生にも足を運んでもらえる可能性が高まるとして企画した。業種もさまざまな52社(採用計画327人)が出展し、昨年より11人多い、78人の来場があった。

 上富田町に住む専門学校2年生の男性(24)は「2年生は夏にはほとんど内定が出ており、例年通りの開催だったら来ていなかったかもしれない。GW中の開催は参加しやすく、会社選びにも役立った」と話した。

 同じく上富田町在住のアルバイト女性(25)は「以前は病院関係に勤務していたこともあり、医療関係の仕事を探しに来た。人手不足と聞き、即戦力になれたらうれしいと感じた」と意気込みを語った。

 来場者の多くは「お目当て」の企業ブースで、メモを取りながら熱心に話を聞いていたが、閑散としたブースも目立った。各担当者は資料を手渡したり、声をかけたりして、懸命に呼び込みをしていた。

 上富田町にある製造業の担当者は「興味を持って話を聞いてくれた。会社見学の誘いもできた」と手応えを口にする一方、「就労人口自体が減っており、少ない人材を企業間で取り合っても仕方ない。業務の効率化を考える必要がある」とも話した。「若手を育て、柱にしたいとの気持ちはあるが、『長く勤めたい』という意識は低くなっている」と近年の傾向を語った。